買取専門店開業
2022年11月30日

不況でも儲かる業界とは?

新型コロナウイルスの感染拡大は、国内経済に大きな打撃を与えました。海外はもちろん国内でも人の移動が制限され、旅行業界や飲食業界など、人の流れが不可欠な業界は特にダメージが顕著となっています。しかし、日本全体の経済が低迷する中、業績を上げている業界もあります。ITや買取、物流などモノや情報の流れを扱う業界においては、多くの企業がコロナ以前よりも収益を伸ばしています。この記事では、不況でも儲かる業界やその特徴について解説します。

1.不況の影響が大きい業界

不況でも儲かる業界とは?

1-1.旅行業界

不況の影響が大きい業界として、旅行業界を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。2020年からコロナウイルスによる経済ショックが世界的に影響を及ぼしていますが、日本経済にも大きな打撃を与えました。日本政府観光局の調査によると、コロナ前の2019年の訪日観光客は約3,000万人を超えていましたが、コロナ禍に突入後の2021年では24万人と記録されており、2019年に比べると99%もの減少となっています。また、東京商工リサーチによると、国内旅行業者の売上はコロナ前の3分の1となっており、コロナウイルスによる打撃の大きさを伺い知ることができます。

ご存知の通り、コロナウイルスまん延防止策として国内外の移動が制限されたことが大きな要因となっており、国内旅行業者の大半は中小・零細企業であるため、大手のような資金力がなく、業界内での倒産が相次ぎました。規制緩和で国内外からの旅行者が戻ってきてはいますが、不安が完全に解消された訳ではありません。アフターコロナに向けた新しい観光の形の創出が求められています。

1-2.宿泊業界

宿泊業界もコロナ不況の影響を強く受けている業界の一つです。2020年の宿泊施設の倒産件数は100件を超えており、2008年のリーマンショックの時の145件、2011年の東日本大震災の時の134件に迫る数値を記録しました。景気の影響を受けやすいとされているアパレルや飲食業よりも、宿泊業界はコロナ関連の倒産が多い業界です。中でも、訪日観光客の多い東京や京都、多数の観光地がある長野などで倒産件数が多い傾向にあり、旅行業界の低迷に影響され、受け皿である宿泊業界も同じように大きな打撃を受けることになりました。

観光業界全体が不況に陥ると、観光先で事業をおこなう飲食業や農林水産業、小売業も影響を受けるため、連鎖的に景気が低迷していく事態が発生します。アフターコロナに向けて各業界が動き始めていますが、宿泊業界でも高付加価値な業態への変化やネット通販を事業に取り入れるなど、コロナの教訓を活かした取り組みを実施しようとしています。

1-3.飲食業界

旅行業界や宿泊業界と並び、飲食業界も不況の影響を受けやすい業界です。コロナウイルスのまん延防止策が打ち出されるたびに、メディアで飲食業界の悲痛な叫びが特集されている場面を何度も目にしたことでしょう。2020年の飲食業倒産件数は842件に上り、東日本大震災が発生した2011年の倒産件数800件を上回る過去最多を記録しました。

感染拡大の防止策として在宅ワークや外出自粛が呼びかけられ外食の機会が減少し、飲食店に対しては時短営業の要請などがあり、多くの飲食店が集客できない異常事態が発生しました。年末年始など1年で最も稼ぎ時となるタイミングでも十分な営業時間を確保することができなかったため、多くの企業が倒産に追い込まれました。旅行業界と同様に、飲食業もほとんどが中小・零細企業であるため、資金力の小さな企業が淘汰される形となりました。

2.不況でも儲かる業界

不況でも儲かる業界

2-1.IT業界(ネット広告、動画配信含め)

不況でも儲かる業界の代表格はIT業界です。コロナ禍でリモートワークやテレワークといった働き方が注目されましたが、IT業界はコロナ以前からリモートでの働き方が当たり前におこなわれていた業界でもあります。ネット広告は、リーマンショックや東日本大震災でもマイナス成長とはならず、コロナ禍でもプラス成長を続けていて、不況に強い業態として知られています。また、動画配信もコロナ禍でプラス成長を示しており、外出自粛で在宅の時間が増える中、家でも楽しめるように充実したコンテンツ提供が実施されています。IT業界は人材が常に不足している状態ではありますが、DXなどビジネスのIT化の需要は伸びており、今後もこの流れはとまらないと予想されています。

2-2.買取業界

リユース市場はコロナ禍でもプラス成長を遂げている数少ない業界の一つです。コロナ禍の影響で家の片付けや整理に目を向ける人が増え、フリマアプリなどの利用も日常的になったことで、中古品が自然に取引される環境が整ってきたことも業界成長の一つの要因となっています。また、景気が良いときにはブランドなどの高額商品を購入する人が増え、景気が悪い時には手元の品物を売却して現金化する人が増える傾向にあります。好景気でも不景気でも取引が発生するため、買取業界は景気に左右されにくい業界とされています。現在のリユース市場規模は約2.6兆円ですが、2025年には3.5兆円を超えると予想されている成長産業でもあります。

2-3.ゲーム業界

コロナウイルスの感染が拡大した2020年に、国内ゲーム企業のゲームソフト売上高は初めて1兆円を突破しました。コロナ対策による巣ごもり需要で国内ゲーム企業は軒並み右肩上がりの業績を記録しています。ただし、売上のほとんどを海外市場が占めており、国内のゲーム機やゲームソフト市場は衰退している傾向にあります。その代わり、スマートフォンやタブレット向けゲームアプリの市場は爆発的に伸びており、現在ではゲーム機やソフトの8倍以上の市場規模に成長しています。

2-4.医療福祉業界

医療福祉業界では、コロナ患者を受け入れた病院の業績はコロナ前よりも向上しています。業績向上の要因はコロナ補助金によるもので、本来病院の収益となる病床利用や外来患者の数は減少しているのが現状です。少子高齢化で医療福祉に対する需要は多いのですが、収益の大部分は公費でまかなわれているため、コロナ病床を確保できなかった病院は減収しているところが少なくありません。生きていくために医療は不可欠ではあり、今後も成長する業界ではありますが、人材が圧倒的に不足しており、スタッフ一人当たりの負担が大きいことが懸念されています。

2-5.物流業界

物流業界は市場規模24兆円の巨大市場で、コロナ禍でも物流大手企業は軒並み業績を上げています。コロナ禍でのステイホームにより在宅時間が長くなり、個人のネット取引が大幅に増加したことで、物流業界を押し上げています。今後もネット通販の個人利用の増加とともに物流業界の成長が期待されています。ただし、労働環境の悪化によるドライバー不足は深刻なままとなっているため、業務のIT化を推進するなど、業界の成長に合わせた業務改革が各企業で必要不可欠なミッションとなっています。

2-6.日用品

ドラッグストアなど日用品を販売する小売店の業績もコロナ禍で上昇を記録しています。コロナ禍で注目を集めた日用品としてマスクやトイレットペーパー、アルコールなどがあり、供給不足がSNSやメディアを通して話題となりました。マスクやアルコールはコロナ禍における外出時に必要になりますし、その他の日用品は在宅時間が長くなったことにより消費が増加しました。ただし、マスク生活や在宅時間の増加、病院の受診控えが重なり、化粧品や医薬品の売上は下がっています。ドラッグストアの場合、日用品は集客のための商品で利益率がかなり低いため、利益率の高い化粧品や医薬品の販売回復が今後の成長のカギとなります。

3.まとめ


不況でも儲かる業界について解説しました。新型コロナウイルスの影響で人の流れが止まる中、モノや情報を扱う業界では、不況の影響を受けることなく多くの企業が業績を伸ばしています。業績を伸ばせた要因は各企業の努力や工夫であることはもちろんですが、業界の違いも大きく影響しています。これから独立開業を考えている場合、今後の業界動向を見極め、時代の流れに乗れるかどうかが、ビジネスを有利に進めるための一つの要素となるはずです。

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